トルコ政府が開催するトルコ輸出業協会の会議に参加(執筆:JACCA専務理事 出口允博)
こんにちは。専務理事の出口允博です。
2025年12月9日に行われた、トルコ政府とトルコ輸出業協会の会議に、日本越境EC協会を代表して参加してきました。
トルコ側は、日本への販路開拓を今後積極的に進めていく方針のようで、日本のECについて、とても強い関心を持っておられました。


「ぜひ日本に売りたい」トルコ側の強い関心
会議では、食品、化粧品、医薬品、テキスタイル、生活雑貨など、さまざまな業種の企業が参加されていました。
私からは日本市場は品質に厳しいマーケットだから、チャレンジするにも慎重に物事を進めてほしい、とお話しさせて頂きました。トルコから見る日本市場は、EC市場だけでも26兆円ほどの市場なので、巨大なマーケットであるという事は間違いないと思います。
しかしながら越境ECであっても、国が違えば税関という関門があります。何でも送れば届くというものではありません。特に医薬品や化粧品、食品については、日本には非常に厳しい規制があります。
一方で、質疑応答では、日本のルールや商習慣に対するリアルな不安や疑問が寄せられました。
概ね要約すると以下3つです。
- 「日本に輸出する際の認証や規制は、どこまで準備しておくべきか」
- 「越境ECであれば、どこまで日本の法律が適用されるのか」
- 「物流に関して、特に返品やアフターサービスなどは、どの程度求められるのか」
トルコ輸出業協会も参加されていましたので、貿易に関する知識はかなりあるようでした。
しかし認証や規制については、カテゴリごとに細かな規制があり、その届出機関も、国なのか地方自治体なのか、日本人であってもよく分からない事が多くあります。例えば家電などの類はPSE認証を取得しなければなりませんが、認証にも2種類あります。輸入時点で認証が無ければならないはずが、輸入時点で指摘されるわけではなく、実際の運用は販売するまでの間でPSEマークを付ける必要がある、などです。
日本市場の特徴
参加されているトルコ企業は、既にEコマースに関する知識は、だいぶ深い知識をお持ちのようでしたので、私からは、以下4つ、日本市場の特徴としてお伝えしました。
- 信頼:販売事業者情報、特定商取引法や景品表示法、広告に関する法律など法令遵守
- 配送スピード:注文すれば1日2日で届くのが当たり前という、購入者の期待
- 支払いの利便性:日本特有のローカル決済(PayPay、コンビニ払い、代引き)
- 販売サイト:Amazon、楽天などのマーケットプレイスの他、独自のECサイト
相互関係の構築
また、トルコ輸出業協会からは、日本の商品をトルコで売っていきましょう、というお話も頂いております。相互関係の構築は、とてもワクワクしますね。


