Amazonで販売しているからEUでも販売できるは違います!(執筆:JACCA 川連 一豊)
Amazonで販売している店舗さんからよく聞かれるのが、この「Amazonで販売しているからEUでも販売できますよね?」です。
はい、2021年7月以前では確かにそうでした。今は違います。VATの登録を行い、VAT番号を登録しない限りAmazonでは販売できません。無視して販売しようとするとAmazonのセラーセントラルのアカウントが停止されてしまいます。こうなると大変です。復旧するにはとにかくVAT登録する必要があります。
UKは、登録までに3ヶ月以上掛かります。厳しいです。UKに在庫登録されていることが必要です。
フランスの登録は、比較的早いですが1.5ヶ月から2ヵ月、ドイツの登録も若干厳しくて、登録までに2ヶ月から3ヶ月掛かります。英語だけではクリアできない場合があります。
EUの中で特殊なのがスペインです。スペインだけは居住者が必要です。越境ECで非居住者として販売したいのですが、スペインだけは居住者が必要なのでスペインに住んでいる仲間を見つける必要があります。
Amazonセラーセントラルでの設定で、何度も確認されるのが、主な出荷元住所が最新であることです。ここが意外に出来ていないことが多くあります。
次に、商品固有の商品タックスコードを更新と在庫を発送するEU加盟国すべてで、「オプトアウト」宣言書を提出することです。無事、VAT登録番号が取得できたらAmazonのセラーセントラルで登録します。登録後、約1週間以内にセラーセントラルで販売が開始できます。即時反映では有りませんのでご注意ください。
EUでは、VATの登録が必須です。裏技は有りません。VATの文章を読むと抜け道があるように書かれていますが、現時点では出来ません。ここは相談されても出来ません。
以下は、chatGPT4.0での文章を私が確認しています。
EUのVAT(付加価値税)は、ヨーロッパ連合(EU)加盟国における消費税制度で、商品やサービスに対して課税される税金です。EU内の各国は、VATの基本的な枠組みを共有していますが、税率や免税対象品目は国ごとに異なることがあります。
日本からの越境ECにおける注意点:
輸出国での消費税: 日本から輸出される商品に対して日本の消費税が課税されない場合があります。
輸入国でのVAT: EU加盟国への輸入時には、商品の価値に応じてVATが課税されます。税率は目的地の国によって異なります。
輸入関税: 商品に関しては、関税の支払いが必要な場合があります。
登録: EU内で商業活動を行う場合、VAT登録が必要になることがあります。
Amazonを利用した場合の注意点:
Amazonのプラットフォームを利用すると、VATの計算や申告が簡単になることがあります。
Amazonは、VATの計算や申告を代行するサービスを提供しています。ただし、費用が発生することがあります。
Amazonが提供するフルフィルメントサービス(FBA)を利用する場合、VAT登録が必要になることがあります。
EUの各国でのVAT注意点:
基本的な税率は、EU加盟国全体で共通ですが、各国で独自の税率が設定されていることがあります。
免税対象品目や特別税率が適用される商品も、国によって異なります。
国ごとにVAT登録の閾値が異なるため、事業規模や取引額に応じてVAT登録が必要かどうかを確認する必要があります。
各国で連携すべき企業については、以下のような企業がおすすめです。
税務コンサルタント: 各国の税法や規制に精通しており、VAT登録や申告の手続きをサポートしてくれます。
物流・配送業者: 国際取引に慣れており、輸送や関税の手続きをサポートしてくれます。
最後に、国ごとに異なるVATの規制や税率に対応するために、以下のような対策を講じることがおすすめです。
各国のVAT税率と規制を把握: EU加盟国の税率や規制は異なるため、自社の商品やサービスが対象となる国のVAT税率と規制を事前に把握しておくことが重要です。
VAT登録の判断: 事業規模や取引額に応じて、各国でVAT登録が必要かどうかを判断しましょう。VAT登録が必要な場合は、手続きを行ってください。
代行サービスの利用: VATの計算や申告、登録手続きなどを代行してくれるサービスを利用することで、手間を軽減できます。ただし、費用が発生することがあるため、事業規模や予算に応じて検討しましょう。
監査やコンプライアンスの確保: EU各国のVAT規制に適切に対応しているかどうかを定期的に監査し、必要に応じてコンプライアンスを向上させましょう。
国際税務の専門家と連携: 各国の税務規制や税率に精通した専門家と連携し、適切なアドバイスやサポートを受けることが重要です。これにより、課税や規制に関するリスクを最小限に抑えることができます。 これらの対策を実施することで、日本からの越境ECやAmazonを利用した場合でも、EUのVATに関する問題を効果的に対処できるでしょう。また、各国ごとに連携すべき企業との協力により、ビジネスを円滑に進めることが可能になります。